ハロウィンも終え、木枯らしが肌寒く感じる今日この頃。
空気もずいぶん乾燥し始めた為、体調管理には十分気を付けたいところです。
今頃の時期になると、毎年オーダー頂く生地が “ツイード生地” です。
太番手の糸でざっくりと織り上げたツイード生地は嵩高感にすぐれ、保温性も抜群、冬の代名詞とも呼べる服地です。
粗野な雰囲気が独特の魅力のツイード生地。
その反面、どうしてもある程度の重量と固さが伴います。
ズッシリとした重量感とその固さ由来の頼もしい安心感も魅力のひとつですが、軽い着心地が求めれる昨今はどうしても気になりオーダーするにあたり、二の足
を踏んでしまう方も多くいらっしゃるかと。

イタリアにおけるツイードの名手【Luigi Zanieri（ルイジザニエリ）】のツイードは一味違います。
イタリアンツイードと呼べばよいのでしょうか、同社のツイードは独特の粗野感やもっちりとした肉厚感をそのままに、スポンジのようなふんわりとした柔らかな弾力を備えます。
おそらく皆様のイメージするツイードのがっちりとした固さは皆無で、初めて袖を通した時から身体に馴染むしなやかな着心地が病み付きになりそうです。
以前当ブログでは、同生地をポロディテールのシングルチェスターコートでご紹介致しましたが、今回はビジネスカジュアルとしてお仕事中にお使い頂けるよう、【Roman Look Relax(ローマンルックリラックス)】で仕立てたジャケットを紹介致します。

生地自体のボリューム感が魅力のツイード生地は、前後にせり出すバストボリュームが特長のローマンルックモデルで仕立てる事で、非常に立体感あるシルエットを構成します。
男らしい豊かなバストは大人の余裕を生み、粗野な雰囲気のツイードジャケットもエレガントに昇華してくれます。

袖付けはプロメッサの目玉オプションである“マニカ・ア・ピオッジァ（雨降り袖）”を採用することで、リラックスした丸みのある肩先を作り上げます。
袖山に程よく降った雨（縦シワ）はやわらかなイタリアンツイードと好相性です。
ボリュームのあるツイード素材も非常に軽やかな印象でお召しいただけます。
もちろん着心地の良さは折り紙つきです。
肩パットなどを使わずとも程よくふんわりとした立体感を演出できる“マニカ・ア・ピオッジァ”は、ビジネスで十分通用するドレス感を演出できます。
二の腕巾を太くしたプロシュートスリーブラインは、広い可動域を確保し、ツイードとは思えない快適な着心地をサポートします。

ルイジ・ザニエリのツイードの魅力は柔らかさだけではありません。
多様な糸色を用いて生地を織りあげた生地には独特の奥行きが生まれ、甘い色気が漂います。
スポーティさが売りのツイード素材をここまで都会的で洒落っ気たっぷりに仕上げることが出来るのは、洋服におけるイタリアの抜群の感覚があればこそです。
ローマンルックのワイドラペルも相まって、大人の余裕を感じるエレガントなムードに仕上がります。

イタリアンツイードとローマンルックリラックスのかけあわせは、ツイード生地の懸念点である「固さ」と「重さ」を見事に払しょくしながら、エレガントなムードに仕上がります。
毎年ツイード生地は気になっても、どうしても重さや固さが気になってしまう方も挑戦しやすいオーダーです。
まずは店頭にてオーダーサンプルに袖をお通しください。
きっと欲しくなりますよ。

丸の内店　米田