Leichtfried Loden ライヒットフリード ローデン

Topics 2021/09/17

9月も折り返し地点を過ぎて、すこしづつ涼しくなってまいりました。
仕事終わり帰宅の際外を歩いていると、軽い羽織りものをお召しの方も増えているようで、秋の匂いが強くなってくる今日この頃、ぜひ紹介したい生地がございます。

オーストリアの名門【 Leichtfried ライヒットフリード 】社の傑作ローデンクロスの魅力は何と言っても、生地に含まれた油分から来る独特の質感です。
もともとは狩猟用コート向けの服地として織られた同社の生地は、粗い毛質の羊毛を十分に脱脂せずに織り、縮絨(しゅくじゅう)という生地を圧縮する加工を施します。
驚くべきはその圧縮率でもともとの生地の面積を1/3~2/3程度まで縮めてしまいます。
縮絨加工を強く施すと、羊毛がフェルト化して毛羽立ちが出来ますがローデンクロスは高い技術による縮絨加工とその後の仕上げ加工により毛並みの揃ったしっとりとした質感に仕上がります。
元来のローデンクロスは狩猟用として充分な撥水性と防風性を備えるためにあえて脱脂を行わないかなりオイリーな服地だったようですが、現在生産されているクオリティは適度に脱脂され都会的な印象です。
それでもフラノやメルトンなどの類似の質感の生地と比べてもたっぷり油分が含まれている事は間違いありません。
しっかりと目の詰まったコシと油分からくる独特の艶感が唯一無二で、クラシック(普遍)な洋服になりうる要素をしっかり備えています。
ウェイトの違いをはじめとした何種類かのクオリティをご用意しておりますので、次回はクオリティごとのおすすめオーダーをご紹介いたします。
すでに “ローデンクロス” が気になる方は是非店頭までお立ち寄りください。
しっかりご紹介させて頂きます。

米田