Think about its WEIGHT.

Topics 2019/07/30

服地選びの際にそのスペックとして語られるものに「ウエイト」があります。服地の重量のことです。
指標となる数値は、150cm幅服地1メーターあたり重さをg(グラム)またはoz(オンス)で示すことになっています。

なぜ、このような重量表示が必要なのか。
それは、どういう服に仕立てるか、どんな着心地がいいのか、どこで着るのか、着用する季節はいつなのか・・といった仕立て作業の要件が、ウエイトである程度限定されるからです。
つまり、コートなのか、スーツなのか。着心地は軽目かズッシリか。避寒地で着るのか、避暑地で着るのか。秋にきるのか、夏に着るのか。
ウエイト表示があれば、これらの要件から適切な服地選びができるわけです。
着用時期が長いと言って、やみくもに3シーズンの生地がいいわけではありません。
実際に、私はこのウェイトを見て、お客様ひとりひとりの最適なオーダーをおススメしています。

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スーツの服地に使用されるウーステッド(梳毛毛織)の場合、そのウエイトは一般的に3つの区分に分類されます。
ライト・ウエイト(約200g〜約280g)、ミディアム・ウエイト(約290g〜約370g)、ヘビー・ウエイト(約300g台後半〜約400g台)です。
選択の目安としては、ライト・ウエイトが春夏。ミディアム・ウエイトが秋冬春のスリーシーズン。ヘビー・ウエイトが冬。ということになりますが、昨今の世界的な傾向としてはスーツやジャケットは軽量化しており、服地商大手各社は、冬物でも280〜300g台前半という品揃えをしています。
背景にはSuper 150’s~200’sといった超細番手の糸が生産できるようになったことと、エアコンの発達で、スーツを着る環境が快適になったためです。反面、500g台の超ヘビー・ウエイト服地の品揃えは、昨今、世界的にも減少傾向にあると言えます。

長々書きましたが、一般論では、このような記載の仕方しかできません。
もしよろしければ、実際にご来店いただき、スーツ制作現場の生の声を聴いていただく事に越したことはありません。
ご来店、お待ちしております。

吉澤