Sea Island Cotton

Topics 2022/07/26

皆様こんばんは。
米田です。

今回は,以前の投稿で画像のみお見せしたスペシャルなシャツ生地について紹介いたします。

“シーアイランドコットン(海島綿)”とはシャツ生地の原料である綿花の種類のことで、西インド諸島の限られた地域でのみ栽培が可能です。
西インド諸島のカリブ海地域は気温の寒暖差が少なく、また年間降雨量や年間日照時間、綿花の開花時期の気象サイクルなど様々な要素が奇跡的に重なることで世界最高品質の綿花の栽培を可能にしています。
綿花の特性上手摘みでしか収穫できないため、今後 技術革新が進んでもシーアイランドコットンの収穫量は飛躍的には伸びないでしょう。
まさに地球からのギフトと呼べるシーアイランドコットンは、綿(わた)の弾力に優れ、また節の少なさから非常になめらかで膨らみ感のある糸を紡ぐことができます。

その西インド諸島産シーアイランドコットンをアメリカに持ち帰り、長い時間をかけてアメリカの気候で栽培できるようにした品種が“アメリカンシーアイランドコットン”です。

●American Sea Island Cotton ¥22,000(税込み)~

当店のアメリカンシーアイランドコットンはブロードとオックスフォードでご用意しております。
独特のぬめり感があり肌に吸い付くようなシルキーなタッチが病みつきです。
とくに圧巻なのがオックスフォード。
太番手の糸を使用しており、ぱっと見はごりっとしたスポーティな雰囲気ですが、シャツに仕立て上がると品の良い艶感をそなえとてもオックスフォードとは思えないドレッシーな雰囲気です。
私も白のオックスフォードでボタンダウンシャツを作りましたが、生地のふっくらとした豊かな風合いが非常に美しく、私の手持ちのシャツの中でも間違いなくNo1のクオリティです。
高級シャツ地というと細番手の糸を用いた艶っぽい生地が多い中、太番手の糸を用いた粗野な印象のオックスフォードをドレスシーンでも通用するレベルまで引き上げたシーアイランドコットンのクオリティはさすがとしか言えません。

●West Indian Sea Island Cotton ¥42,900(税込み)~

さらに今回数量限定で正真正銘西インド諸島産の原種をもちいたシャツ生地が入荷しました。
白のブロードのみの入荷ですが、その手触りはほかに類するものがありません。
140番手の双糸と比較的細番手の糸を使用していますが、その圧巻のぬめり感は200番手の極細糸にも引けを取りません。
最もシンプルな織り方で表面がクリアに仕上がるブロードはごまかしがきかず、原料の質の良さがそのまま見た目に現れます。
きわめて節の少ないシーアイランドコットンのブロードは非常に美しくクリアな表面で、底光りする艶にうっとりします。
最高品質の原料を用いたからこそ実現できるクオリティです。
アメリカンシーアイランドコットンの倍近い価格ですが、それに納得して余りある確かな品質です。
おすすめのオーダーはシンプルなレギュラーカラーにダブルカフスで究極のドレスシャツをお作りいただくのがよろしいかと。
「原点にして頂点」という言葉がありますが、シャツ生地においてまさにその言葉通りなのが西インド産シーアイランドコットンです。

なかなか目にすることができないスペシャルな生地になります。
お手に取ってその品質の高さを実感いただくだけでも大歓迎ですので、この機会にぜひお試しくださいませ。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。

丸の内店 米田