寒さが厳しいこの頃ですがスーツオーダーにおいては、
今の時期冬向けの生地を選ぶかどうか悩まれる方も多いかと思います。
注文いただいてから3週間~1ヶ月程度納期をいただいているオーダースーツは、
出来上がりの時期を考慮した生地選びが必要になります。
特に今ぐらいの時期は考えもので、寒さ厳しい今の気候を考え、
冬物の紡毛系のスーツを作ると、着用できるのは3月いっぱいくらいまでとなり、
ご納品から1か月半ほどの、少し短い着用期間になります。
かといって、春夏物の薄手の平織生地で作っても、
ご納品後着用までに間が空いてちょっともったいない気もします。
今回は、生地選びが難しい今の時期にお薦めの、
ヘビーウェイトの “平織生地” を紹介します。
生地の代表的な織り方に、“綾織り” と“平織り” があります。
ざっくりとした説明になりますが綾織りとは、
緯(よこ)糸よりも経(たて)糸が多く表面に出る織り方で、
生地に厚みが出て品の良い艶感を出すことができます。
厚みが出る分、日本では主に秋冬用のスーツ地として紹介されています。
平織りは経糸、緯糸が交互に表に出る織り方で糸と糸の間に隙間ができやすく、
通気性とべたつかないドライな肌触りが特徴です。
こちらは春夏用として紹介されることが多いかと思います。
今回紹介の【MARLING & EVANS 3PLY】は織り方としては平織ですが、
目付を420g/Mのヘビーウェイトにした秋冬用の平織生地です。
また通常多くの生地は1~2本の糸を撚って作った糸を織ってつくるのに対し、
【MARLING & EVANS 3PLY】 は3本の糸を一つに撚って作った太い1本の糸を用いて織っています。
仕上がった生地には抜群のコシの強さとハリがあり、
ビシッと仕立て映えするスーツを仕立てる事が出来ます。
肌触りも平織特有のシャリ感があり、暖かくなってくる春先でも快適に着用頂けます。
420g/M と重めな目付ながら、平織特有のさらっとした生地の表面感が、
見た目の重厚感を緩和してくれるので春に着用しても、違和感がありません。
無地のラインナップになりますが、茶系、紺系、グレー系をグラデーションでそろえています。
スラックス単品でお作りいただくのも良いかもしれませんね。
目付を付けた平織生地は、
秋冬はしっかり暖かく、
さらっとした生地感が 気温と湿度がそこまで高くない春先の着用を可能にするので、
広いシーズンで活躍してくれます。
今の時期の生地選びで悩んでしまう方は是非お試しくださいませ。
米田
Sartoria Promessa
【MARLING & EVANS 3PLY 】
Machine Made Order Suit ¥119,000 + TAX~
Semi-hand Made Order Suit ¥141,000 + TAX~