英国服地の名産地と言えば、ハダスフィールドを置いて他にはありません。
英国既製靴の聖地がノーザンプトンなら、英国服地の聖地はハダスフィールド。と言っても、誰も文句は言えないでしょう。
英国中部に位置するこの地は、テーラー向けの高級服地を生産するミル（毛織物工場）が多いことで知られています。
このミルと対比されるのが、マーチャント。マーチャントとは、生地商の事です。ミルが服地を織り、マーチャントが世界中に広めているという図式です。
因みに、英国ミルと言えば、Taylor&Lodge、Ried & Taylor、Bower Roebuck、William Halsteadなど。
英国マーチャントと言えば、Holland & Sherry、Domeuil、Harrisons Of Edinburgh、H.Lesserなど。
今回の本題ですが、ご紹介したいバンチ（生地見本帳）があります。
Taylor & Lodge 19SS Bunch Book
Taylor & Lodgeの春夏バンチ。既にご覧になった方も多いと思いますが、控え目に言ってグッド・クォリティです。原毛の弾力があり、打ち込みがいい（密度が高い）ので、服地自体にしなやかさとハリ・コシがあります。仕立て上がりは、立体的な構築的になりやすく、使い込むほどにアジがでます。
ラムズゴールデンベイル70％ キッドモヘア30％
珍しいモヘア混のツイル。1940年代調のやや広めのオルタネイトストライプ。春秋で着用可。
キッドモヘア60％・Super 120’sウール40％ 230ｇ
グレーに見えますが、ダークネイビーです。変わり織の渋さがいい感じです。ダブルブレストで仕立てても◎
キッドモヘア60％・Super 120’sウール40％ 230
上がブルーグレー、下が茶。共にグレンチェックです。画像では分かりにくいですが、数色の糸をミックスさせて織っています。雰囲気Goodです。
ご来店、お待ちしております。
吉澤
Sartoria Promessa Order Made
【Taylor ＆Lodge】
・Machine Made Order Suit ￥129,000 +TAX～
・Semi-hand Made Order Suit ￥151,000 +TAX～
P.S.
Taylor&Lodge社の1930年代のサンプルブックを拝見したことがありますが、全てが別格でした。分厚い百科事典のようなボロボロのハードカバーのブックには、300種類以上の生地見本が種類別に貼り付けられた様に感激したのを覚えています。
半世紀以上経ってはいましたが、原毛の弾力は損なわれておらず、打ち込みも抜群。まさしく、ホンモノでした。