フランネル、サキソニー、メルトン

Topics 2022/12/08

朝は霜が降りるぐらいの冷え込みになりましたが、日中は日が差せばコート要らずで外出できるほど、穏やかな天気です。

師走に入り、バタバタとしてきましたが、体調崩されない様お気を付けください。

今年やり残したことは早めに済ませ、落ち着いた年末を過ごしたいものです。

さて、今回のタイトルは服地の名称です。

興味のある人以外には、何のことかさっぱりかもしれません。

知っている方は、冬の服地でよく聞く名称だと思います。

なかなか具体的な違いを問われることもないのですが、それぞれどういった特徴があるのかお調べしましたので、何かの参考になれば幸いです。

                                        

先ずは「フランネル」。

今年のブログでも沢山取り上げさせていただきました。

「フラノ」と略されることもあります。

特長として、ソフトでボリュームがあり、冬のスーツ生地に適しています。

特に、写真の様なチョークストライプ(かすれたような線の模様)柄と相性が良く、各メーカー絶妙なかすれ具合を出すため日々研鑽を重ねているとか。

平織り、または綾織の生地を毛羽立たせたり縮絨を行い、このようなソフトな質感に加工しています。もともとは英国の貴婦人が肌に直接触れる毛織物として作られ、最初は腰の無い柔らかな生地だったようです。

                             

次に、サキソニーです。

                 

 サキソニーは、由来としてはツイードです。

ツイードの粗野で無骨な手触りでなく、柔かな風合いを求めて素材を求めました。

ドイツのザクセン地方からの羊毛が適するとされ、その地方の名前をとり、サキソニー・ツイードと呼ばれるようになったとされます。

今では、上質なメリノウールを使用した綾織の生地にミルド仕上げ(縮絨、圧絨、剪毛)をおこない 、 布地表面に織り目が見える程度の短い毛羽立ち感を待たせたものがサキソニーとされ、ミルド・ウーステッドとも呼ばれます。

最後に「メルトン」です。

メルトンは紡毛の綾織生地を圧縮、縮絨させることで生地を厚くボリュームを持たせたものです。生地の特性上、風を通しにくく、オーバーコートの素材として人気があります。平たく言ってしまうと、フラノ仕上げと同じような仕上げなので、厚手の生地がメルトン、やや厚地の物をフランネルという分け方もあります。

「フランネル」はスポーティなスーツ生地の代表格です。少しくつろいだ雰囲気と、季節感を出したい方におすすめです。

「サキソニー」、「ミルド・ウーステッド」はその上質な素材の微光沢が、着る人のクラス感を高めてくれます。その柔らかな着心地が魅力です。

「メルトン」は厚手コート生地の代表格。ツイードとは違った、柔かな手触りをお求めの方に適しています。

三種三様な生地の魅力、この季節の楽しみでもあります。

是非店頭でもサンプルをご覧くださいませ。ご来店お待ちしております。

丸の内店 宮本