いつも丸の内店のブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
ここのところ商品紹介が多かったので、 少し別の角度からお話ししたいと思います。
我々がスーツやジャケットをオーダーして頂いた際必ずお伺いするのが、 「前のボタンの数はいかがしますか?」 これを聞かれて悩まれる方も多いと思います。
そこで、今回は少しでも参考にして頂けたらと思い、 ボタンの数のお話を少しだけご紹介します!
ボタンの数でメインとなるところは、 “2つ”か“3つ”かというところにあると思います。
こちらが3つボタン段返りという形になります。
「段返り」とは、一応3つボタンではあるが、第一ボタンは留めず、衿の折り返しに半ば隠れるように付いている。この形のことを指します。
この段返りのヒントとなるのは、アイビースタイルです。 アイビースタイルのスーツはシングル3つボタン段返りが基本とされています。
「アイビースタイル」とはハーバードなどアメリカの東部の伝統あるアイビーリーグ校の学生達が好んだ服装にモチーフを得たファッションスタイルのこと
このアイビースタイルの段返りは2つボタンよりもクラシックであることを意味しています。
対してこちらの2つボタンはいわば革新派の形になります。
もともとの流れからすると、3つボタンから2つボタンへと簡略化されてきたものです。
この簡略化を進歩と捉えより近代的な流れに沿った形が2つボタンということになります。
つまり、3つボタンはクラシック派であり、2つボタンはモダン派と呼ぶことも出来ると思います。
この様な観点からボタンの数を選んでみるのもオーダーの醍醐味ではないでしょうか。皆様の何かお役に立てたなら幸いです。