シルクプリントの王様

Topics 2019/08/23

英「アダムリー」
私が責任を持って本物と言えるシルクプリント地メーカーです。

イギリスでハンドプリントのシルク製品を扱うことで有名な「デビッド・エバンス」。同社の傘下となって営業しているのが、英「アダムリー」。ですのでブランド名は「アダムリー」ですが、正式社名は「アダムリー デビッド・エバンス & カンパニー」となります。
そんなことは、どうでもいいですが。
重要なのは「デビッド・エバンス」も「アダムリー」もシルク製品のすべての工程を外注せずに、自社で一貫生産している点です。しかも、染色については現代の最先端生産技術を拒否し、頑なに昔ながらの手間のかかる方法である「ハンドプリント」を貫いています。
ハンドプリントの魅力は、人間の手作業だから生じる模様のズレやムラ。それらがもたらす暖か味や手作り感です。これがインクジェット・プリントですと一見きれいに見えますが、アジにかける点がどうしても気になります。

また、アダムリーでは、生産しているシルク地の厚さが、36ozと50ozと二種類あります。今回は、バランスのいい36ozをセレクトしています。
なんのこと?36ozって何?という方がいらっしゃると思いますので、ご説明します。
シルク地の厚さをozという単位で示しています。シルク地をハンドプリントする際に使われる作業台(ネクタイメーカーでは、版と読んでいるそうです。)は、縦約9m、横約1.5mのかなり大きなもの。そこに反物のシルク地を乗せて、手作業で印刷します。
その版にシルク地を乗せた時の重さが36ozであり、50ozなのです。

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この4本のネクタイは、すべて「アダムリー」のシルクプリント地を使用したもの。
どクラシックな大柄に少しオリエンタルな雰囲気をプラスさせた自信作。

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因みに、ハンドプリントは、一度に一色しか印刷できません。若い方はご存知ないかもしれませんが、『プリントごっこ』と同じような原理です。ですので、何色ものプリントがなされているということは、その色数だけのハンドプリントをしたということ。しかもこの細かさ、クレイジーです。

Sartoria Promessa
Adamley Hand printed tie ¥11,000 +TAX

P.S.
シルクプリントタイを数本所有していますが、それらは全てハンドプリントなのは、私の小さなこだわりです。
その中でも、色柄・ノットのまとまり・しなやかでハリがある生地感、どれをとってもアダムリーは抜群です。

吉澤