ここ何日かは少し蒸し暑く、はやくも梅雨時期を連想させる天気でした。
昔は雨が嫌いで、お気に入りの洋服や靴が履けず毎日晴天であれば良いと思っていましたが、近年は雨の日独特の風情を感じるようになりました。
年を経て感性が豊かになったのだと勝手に解釈しております。
あるファッションデザイナーは、女性の通り過ぎ様の服がたなびくシルエットに言い様のない風情を感じ、その風情を洋服で表現することが自身のデザインであると話しています。
以前に紹介した “マニカ・ア・ピオッジャ(雨降り袖)” は、人の感性に訴えかける、まさに風情を感じるディテールと言えます。
袖山の雨が降ったような縦シワが、着用される方の所作により様々な表情に変化します。
そこに独特の柔らかく味のある風情を感じるのです。
マニカ・ア・ピオッジャは
“ Core Naple(コアナポリ) ”、
“ Roman Look Relax(ローマンルックリラックス) ”、
“ Firenze Cut Comfort(フィレンツェカットコンフォート) ”
の3モデルに採用しております。
各モデルのボディシルエットや袖山の高さの違いにより、仕上がりの雰囲気は異なります。
バストからウエストへ過度に絞らないボディシェイプのコアナポリは、マニカ・ア・ピオッジャの袖付けと相まってリラックス感にあふれます。
抑揚を抑えたシルエットとラペル幅など主張を控えめにしたディテールは、着用される方の個性を邪魔せずより自然体でお召しいただけます。
太めのラペル幅と前にせり出す豊かなバストドレープが頼もしい印象のローマンルックリラックスは、マニカ・ア・ピオッジャの丸い立体感が備わり優雅な印象です。
二の腕幅を太くしたプロシュートスーリーブを採用することで袖山の雨しわもたっぷりと入ります。
肩パッドを省いていますが、しっかり降ったピオッジャ(雨)がギャザーの要領でふんわりと膨らんだ肩先を形作ります。
柔らかいながらもどこか威厳を感じますね。
広めの肩幅とワイドラペル、脇下に溜まるバストドレープ、外に大きく弧を描いたカッタウェイフロント、そしてマニカ・ア・ピオッジャにより丸みを帯びた肩先。
それぞれの曲線の連続により形作られる有機的なフォルムのフィレンツェカットコンフォート。
その唯一無二のシルエットは、着用される方の体型をよりグラマラスに魅せることができます。
男性の持つセクシーな一面を引き出した魅力あふれる姿を、フィレンツェカットコンフォートは実現します。
いかがでしたでしょうか。
三者三様のマニカ・ア・ピオッジャにはそれぞれの魅力があります。
実際にご試着いただきますとそれぞれの持つ風情を直に感じることができます。
もう少しでG.W.ですが、丸の内近辺にお越しの際にはぜひ当店にもお立ち寄りくださいませ。
丸の内店 米田