『平織』or『綾織』?

Topics 2024/07/18

本日18日(木)、関東地方は梅雨明けと気象庁から発表がありました。
梅雨明けと同時に猛暑が続くようですが、じめじめしない分、なんだか爽やかに感じます。

やっと夏本番といったところで、今の時期に必要なスーツについてすこし考えてみました。

これからの時期、屋外で常時スーツをビシッと着るのは、正直厳しいものがあります。
気温35度以上が当たり前になっている、昨今の盛夏は、上着を着て外を歩くには、熱中症など体調の心配をしてしまいます。
盛夏でも、バシッとタイドアップしてリアルスーツを着る場面は、例えば結婚式や会合などのオフィシャルなイベントシーン、ビジネスでいえば重要なプレゼンテーションやコンペディションなど、空調の効いた屋内に限られてくるのではないでしょうか。

盛夏において、限られた場面でのスーツ着用を想定すると、なるべく秋まで引っ張れる『通年服地』が今の時期オススメのひとつです。

空調の効いた屋内では、夏でも問題なく着用できるちょうど良いウェイトの『通年服地』。
糸の織り目の詰まり具合が肝で、秋口の涼しい時期でも寒々しく見えない優れものです。

ところで通年服地というと、もともとは『綾織』と呼ばれる、生地の嵩(かさ)が高くなりやすい織り方で織布された、薄手の服地を指していました。
特にヨーロッパでは、薄手の綾織服地は『365』などの一年中を意味する名前が付けられ、まさに通年服地として定番化しています。

しかし、いくら薄手と言っても『綾織』は、日本の高温多湿の夏では熱がこもって着用が難しくなります。

こと日本においては、梅雨から夏にかけては、『平織』と呼ばれる、通気性が良く肌触りがさらっとした織り方でなければ、快適にスーツを着用することはできないのです。しかし、『平織スーツ』は通気性の良さゆえに冬場はどうしても寒々しく見えてしまいがちです。

つまり、こと日本においては年間を通して着用できる服地は『無い』と言っても過言ではないのです。

日本では『春夏秋』で着用する平織通年服地と、『秋冬春』で着用する綾織通年服地に別れるわけです。

サルトリアプロメッサでは、通年服地として着用できる『綾織』『平織』両方しっかり用意しております。

どちらの服地もしっかりとしたハリがあり、清潔感のあるキッチリとしたスーツをお仕立てできます。ロングシーズンで着用できる通年服地は、TPOを選ばない汎用性のあるスーツに仕立てるのがおすすめです。

どちらの服地を選択するかは、皆様のお仕事内容やライフスタイル、お手持ちのワードローブによって最適な服地をご提案します。

【 ALL SEASON STRETCH 】
Machine Made Order Suit  ¥72,600 TAX IN〜
Semi-Hand Made Order Suit  ¥ 102,300 TAX IN~

薄手の『綾織』で織られた【All Season Strech】はお試しやすい価格が魅力です。

空調の整った屋内に限れば、夏場も着用可能です。会場内で着替えたりする結婚式など、夏場はポイントでしか着用しない場合、ヨーロッパと同じく年間通して着用が可能です。

もう一つ綾織の魅力は艶が出やすいこと。織り目に隙間が少なく光を反射しやすいため、高級感ある艶を表現できます。また、着心地も柔らかくなりやすい特長もあります。

汎用性の高い色柄を揃えたベーシックコレクション。フレッシャーズの皆様や、急な体型変化で着用できるスーツが少なくなった方に、まずお作り頂きたい。ロングシーズン着用可能な点と合わせて、1着あると何かと助かるコレクションです。

【 SAN ILDEFONSO(サン イルデフォンソ) 】
Machine Made Order Suit  ¥95,700 TAX IN〜
Semi-Hand Made Order Suit  ¥ 125,400 TAX IN~

メキシコの服地【SAN ILDEFONSO(サン イルデフォンソ)】は目がしっかり詰まった『平織通年服地』です。

『平織』のサラッと感と通気性はそのままに、しっかりと詰まった織り目が、秋口の涼しい時期でも寒々しく見えません。真夏の屋外も問題なく、まだまだ長い期間の着用が可能です。

艶を抑えたマットな生地感は落ち着いた印象。生地自体にしっかりとしたハリがあるため、仕立て上がったスーツは非常に立体的で、質の良さがよく分かります。

柄自体は使いやすいベーシックな格子やストライプですが、周りが軽装になる夏場を考えて、少し軽快に見えるニュアンスカラーを用意しています。ベージュやブルーグレーの色味は涼やかで、上着を脱いでシャツスタイルになった際も洒落感ぎあります。

夏場の日常業務でもスーツを着用される方にぜひお試しいただきたいコレクションです。昨今は10月でも汗ばむことが多く、長いシーズンの活躍を期待できます。

日本における『通年服地』は、皆様のご用途やお手持ちのワードローブによって選択が変わります。

「1着あれば年中困らないスーツ」は四季のある日本においてはなかなか難しく。サルトリアプロメッサではしっかりバリエーションを揃えて『通年服地』をご用意しております。

皆様の通年スーツは『平織or綾織』どちらでしょう?私どもが最適なご案内をいたします。まずはご相談くださいませ。

サルトリアプロメッサ銀座店 米田